lanケーブルは強い電磁ノイズの影響を受けると、速度が低下したり回線が不安定になるなどの問題が起こる場合があります。

一般家庭で使用されるような電化製品のノイズであれば問題になることはありませんが、工場や店舗などのように多くの電気器具を使用する環境であればノイズ対策が必要です。ノイズの影響を受けないようにするために、アルミや銅でシールドが施されたSTPケーブルを使用する方法があります。シールドが施されたlanケーブルは、外部からの電磁ノイズに強いという特徴があります。

ただし、使用方法を誤るとシールドに使用されている金属が電磁ノイズを集めてしまうので注意が必要です。シールド付きのlanケーブルを使用する場合には、アース（接地）をしておく必要があります。一般家庭でも洗濯機や冷蔵庫アース線を接続する場合がありますが、通信用のアースはそれらとは別に専用の通信用接地（クリーン接地）を用意しなければなりません。

機器全体を接地したループ回路を作っておかなければ、シールドの効果を十分に発揮することができないので注意が必要です。一般家庭では通信用接地が設けられていないので、STPケーブルを使用しても効果を期待することはできません。通信用接地が利用できない環境であれば、2対の線をペアにして撚ることでノイズを防ぐUTPケーブル（ツイストペアケーブル）を使用する方法があります。UTPケーブルであれば接地を行う必要がないので、手軽に使用できます。